河原文翠の日々是好日

降っても 照っても 日日是好日。泣いても笑っても 今日が一番いい日。

七十二候

「酉の市」

「酉の市」に残る江戸っ子の粋 11月8日は、鷲神社など、日本武尊(やまとたける)をまつる神社で酉の市が開かれます。酉の市は11月の酉の日に開かれる露天市で、熊手や招き猫などの縁起物を買い、一年の無事と来る年の福を願います。酉の日は12日ごとに回っ…

「楓蔦黄」

七十二候「楓蔦黄」。 平安貴族も楽しんだ「紅葉狩り」 11月2日から七十二候では「楓蔦黄(もみじつたきばむ)」になります。晩秋を彩る山々が美しく紅葉する季節です。平安時代、貴族の間では紅葉見物が流行り、それが「紅葉狩り」の始まりといわれています…

「霜降」

二十四節気「霜降」。「山粧う」紅葉の時季 10月23日は二十四節気の「霜降(そうこう)」。「寒露」の次にあたり、露の後は霜ということで気温はさらに低くなってきます。 七十二候でも「霜始降花(しもはじめてふる)」に入ります。山里では霜によって草木…

「菊花開」

「菊花開」 10月14日からは七十二候の「菊花開(きくのはなひらく)」。菊の花が咲き始める頃です。 菊は、桜と並んで日本を代表する花です。薬草として中国から日本に伝来し、日本で観賞用に改良を重ねられ、発展したのが「和菊」です。宮中など上流階級で…

「神無月」

「神無月」に神々が大集合。出雲で開かれる縁結びの会議 10月の和風月名は「神無月」。 神を祀る月であることから「神の月」とする説が有力とされていて、「無」は「水無月」と同じように、「の」という意味をあらわす「な」にあたるといわれています。また…

「蟄虫坏戸」

十二候「蟄虫坏戸」。 食欲の秋は「きのこ」がおいしい! 9月28日から七十二候の「蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)」です。虫たちが土にもぐり、入口の戸をふさぐ頃という意味で、冬ごもりの支度をする時期です。戸をふさいで隠れてしまった虫たちは、来…

「十五夜」

「十五夜」の不思議と「お月見」の楽しみ方 9月13日は旧暦8月15日の夜、いわゆる「十五夜」で、一年で最も美しい月が見られるとされています。旧暦では7~9月が秋で、その真ん中にあたる8月は一年の中で最も空が澄みわたり、月が明るく美しく見えました。そ…

二十四節気「白露」

二十四節気「白露」。 菊の「被せ綿」で長寿を願う重陽の節供 9月8日は二十四節気の「白露(はくろ)」。秋が深まり、草花に朝露がつきはじめる頃という意味です。七十二候では「草露白(くさのつゆしろし)」となり、草に降りた露が白く光って見える頃で、…

七十二候「禾乃登」。 秋桜(コスモス)は秋の風物詩 9月3日から七十二候では「禾乃登(こくものすなわちみのる)」になります。いよいよ稲が実り、穂を垂らす頃。「禾」は稲穂が実ったところを表した象形文字です。収穫の時期ももうすぐです。子どもたちが…

「二百十日」「風の盆」

災害への警戒を促す「二百十日」と「風の盆」 9月の和風月名は「長月(ながつき)」。新暦の10月から11月の上旬にあたり、夜がだんだんと長くなる「夜長月(よながづき)」が略されて「長月」となったといわれていますが、秋雨が多く降る時期なので「長雨月…

「八朔(はっさく)」

七十二候「天地始粛」。 夏の終わりの「八朔祭」 8月28日から七十二候の「天地始粛(てんちはじめてさむし)」になります。天地の暑さがようやくおさまり始める頃。「粛」は縮む、しずまるという意味です。 また、8月30日は旧暦8月1日にあたる「八朔(はっさ…

「処暑」

暑さがやわらぐ「処暑」。 子どもが主役の「地蔵盆」 8月23日は二十四節気のひとつ「処暑」です。暑さがやわらぐという意味で、日中は暑いものの、朝晩の涼しさに初秋の息遣いを感じる頃です。また、処暑の頃は台風が多く発生しやすい時期です。この時期の台…

「立秋」

二十四節気「立秋」。 自然の風や水で涼を呼ぶ先人の知恵 8月8日は「立秋」。二十四節気のひとつで、この日から立冬の前日までが暦の上では秋となります。立秋以降の暑さを「残暑」といい、「暑中見舞い」も「残暑見舞い」に変わります。そして七十二候では8…

「心太」

七十二候「土潤溽暑」。 夏の栄養ドリンク「甘酒」と涼味「心太」 七十二候では、7月28日から「土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)」になります。土がじっとりとして蒸し暑くなる頃。蒸し暑いことを「溽暑(じょくしょ)」と言います。 昔から夏バテ防止…

土用の丑の日

雑節、夏の「土用」。 土用の丑の日には「う」のつくものでスタミナ回復! 土用とは、立春、立夏、立秋、立冬前の18日間(または19日間)のことを指します。季節の変わり目にあたることから様々な風習がありましたが、特に夏の土用は暑さも厳しいために重要…

「大暑」 「桐始結花」

二十四節気「大暑」。 涼しげな夏のおしゃれ「下駄」 7月23日は二十四節気の「大暑」。最も暑さが厳しいころという意味です。しかし、この夏は梅雨寒の日が続き、気温が上がらず、日照不足から農作物にも影響が出ているようです。猛暑もつらいですが、やはり…

「鷹乃学習」

七十二候「鷹乃学習」。 夏の涼を奏でる風鈴まつり 7月18日から七十二候の「鷹乃学習(たかすなわちがくしゅうす)」。鷹の子が飛ぶ技を覚え、巣立ちを迎える頃です。日本で鷹といえば大鷹をさすことが多いようです。南西諸島などをのぞく日本各地に生息し、…

月入帯食

先祖の霊を迎えるお盆。 明後日は部分月食の「月入帯食」 7月15日はお盆。お盆の行事は全国各地で行われるものですが、地域によって時期が違います。旧暦では7月15日でしたが、新暦の今は8月15日の月遅れのお盆が中心です。新暦から旧暦に変わるときに「月遅…

「七夕」

五節供の一つ「七夕」。 七夕料理は涼やかなそうめんで 7月7日は、五節供の一つ「七夕」。別名「笹の節供」「星祭り」といわれる七夕は、江戸時代に五節供の一つになり、今でも広く親しまれています。七夕の由来は、中国に伝わる織姫と彦星の星物語に始まり…

「鬼灯市」

早起きしたい「朝顔市」。夏の縁起もの「ほおずき市」 各地で開かれる「朝顔市」や「ほおずき市」は夏の風物詩。東京入谷の朝顔市、東京浅草・浅草寺のほおずき市は有名ですが、全国各地で早朝から朝顔やほおずきを売る出店が立ち並びます。 東京・入谷の朝…

半夏生

田植えを終える「半夏生」。 7月2日は、夏至から数えて11日目の雑節「半夏生(はんげしょう)」です。「半夏」とは、「烏柄杓(からすびしゃく)」という薬草のことで、「半夏」が生え始める頃という意味。七十二候でも「半夏生(はんげしょうず)」にあたり…

「菖蒲華」

七十二候 「菖蒲華」。 06/26 から七十二候の「菖蒲華(あやめはなさく)」です。あやめの花が美しく咲き始める頃。この菖蒲(あやめ)とは、端午の節供に用いる菖蒲(しょうぶ))ではなく、花菖蒲(はなしょうぶ)のことです。 花菖蒲が、園芸植物として盛…

「夏至」

夏本番がやってくる「夏至」。 旬の夏野菜で元気に 6月22日は二十四節気の「夏至」。「立夏」と「立秋」のちょうど真ん中で、一年でもっとも昼が長く夜が短い日です。太陽の通り道が地軸に対して90度で、北半球では正午の太陽がほぼ真上に近いところを通りま…

七十二候「梅子黄」

七十二候「梅子黄」 「嘉祥」にちなむ和菓子の日 6月16日から七十二候では「梅子黄(うめのみきばむ)」。梅の実が黄ばんで熟す頃という意味です。青い梅が次第に黄色みをおび、赤く熟していきます。昔から「梅は三毒を断ち、その日の難を逃れる」といい、朝…

入梅

「入梅」。 風情豊かな「和傘」の魅力 6月11日は「入梅」。農作業や暮らしの大切な目安とされていた雑節のひとつです。昔は、芒種の後の最初の壬(みずのえ)の日、立春から135日目などとされていましたが、現在は太陽の黄経が80度に達した日とされています…

二十四節気「芒種」

二十四節気「芒種」。 夏の風物詩「蚊取り線香」 6月6日は二十四節気の「芒種(ぼうしゅ)」。「芒(のぎ)」とはイネ科植物の穂先にある毛のような部分のことで、芒のある穀物の種をまく時期という意味です。実際の稲作は、水田に種をまかず苗代で育ててか…

水無月

「衣替え」は暦が教えてくれる暮らしの知恵 6月の和風月名は「水無月(みなづき)」です。由来は、「無」は「の」の意味があり「水無月」=「水の月」といわれていますが、旧暦の6月は梅雨明け後で夏の盛りなので水が涸れて無くなるからという説もあります。…

麦秋至

七十二候「麦秋至」。 日本のパンの生い立ちは? 5月31日から七十二候では「麦秋至(むぎのときいたる)」です。麦畑が黄金色に色づき、収穫時を迎えます。季節は梅雨にさしかかるところですが、麦の穂が実り始める頃なので、麦にとっては実りの秋に相当しま…

紅花

七十二候「紅花栄」。 紅花の不思議「半夏の一つ咲き」 5月26日から七十二候では「紅花栄(べにばなさかう)」です。紅花の花が咲きほこる頃という意味ですが、実際にはもう少し遅めの地域が多いそうです。紅花はシルクロードを経て飛鳥時代に日本に伝えられ…