河原文翠の日々是好日

降っても 照っても 日日是好日。泣いても笑っても 今日が一番いい日。

今月の万葉集

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2020年 万 葉 集 季 節 の 和 歌 12月 師走(しわす) 田子の浦ゆ うち出でて見れば ま白にそ 富士の高嶺に 雪は降りける 山部赤人(やまべのあかひと) 現代語訳 田子の浦越しに うち出て見ると 真っ白に 富士の高嶺に 雪が降っている

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2020年 万 葉 集 季 節 の 和 歌 11月 霜月(しもつき) 葦辺行く 鴨の羽がひに 霜降りて 寒き夕は 大和し思ほゆ 志貴皇子(しきのみこ) 現代語訳 葦辺を行く 鴨の翼に 霜が降って 寒い晩には 郷里の大和が思われる

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2020年 万 葉 集 季 節 の 和 歌 10月 神無月(かんなづき) 若の浦に 潮満ち来れば 潟をなみ 葦辺をさして 鶴鳴き渡る 山部赤人(やまべのあかひと) 現代語訳 若の浦に 潮が満ちてくると 干潟がなくなったので 葦辺をさして 鶴が鳴き渡る

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2020年 万 葉 集 季 節 の 和 歌 9月 長月(ながつき) 夕月夜 心もしのに 白露の 置くこの庭に こほろぎ鳴くも 湯原王(ゆはらのおおきみ) 現代語訳 夕月夜の 胸が切なくなるばかりに 白露の 置くこの庭に こほろぎが鳴いている

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2020年 万 葉 集 季 節 の 和 歌 8月 葉月(はづき) 夏野行く 子鹿の角の 束の間も 妹が心を 忘れて思へや 柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ) 現代語訳 夏の野を行く 雄鹿の短い角の様に ちょっとの間も そなたの心が 忘れられようか

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2020年 万 葉 集 季 節 の 和 歌 7月 文月(ふみづき) 天の海に 雲の波立ち 月の舟 星の林に 漕ぎ隠る見ゆ 柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ) 現代語訳 天の海に 雲の波が立ち 月の舟は 星の林に 漕ぎ入り隠れようとしている

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2020年 万 葉 集 季 節 の 和 歌 6月 水無月(みなづき) 大野らに 小雨降りしく 木の下に よりより寄り来 我が思ふ人 柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ) 現代語訳 大野原に小雨がしきりに降っています 木の陰にたまには寄って来てください わたしの恋人よ

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2020年 万 葉 集 季 節 の 和 歌 5月 皐月(さつき) 春過ぎて 夏来るらし 白たへの 衣干したり 天の香具山 持統天皇(じとうてんのう) 現代語訳 春が過ぎて 夏が来たらしい 真っ白な 衣が干してある あの天の香具山に

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2020年 万 葉 集 季 節 の 和 歌 4月 卯月(うづき) あしひきの 山桜花 日並べて かくし咲けらば はだ恋ひめやも 山部赤人(やまべのあかひと) 現代語訳 (あしひきの) 山の桜花が 幾日も こんなに咲いていたら ひどく恋しくは 思わないだろう

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2020年 万 葉 集 季 節 の 和 歌 3月 弥生(やよい) かはづ鳴く 神奈瀬川に 影見えて 今か咲くらむ 山吹の花 厚見王(あつみのおおきみ) 現代語訳 蛙の鳴く 神奈瀬川に 影を映して 今頃咲いていることであろうか 山吹の花が

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2020年 万 葉 集 季 節 の 和 歌 2月 如月(きさらぎ) 石走る 垂水の上の さわらびの 萌え出づる春に なりにけるかも 志貴皇子 現代語訳 岩の上をほとばしり流れる 垂水のほとりの さわらびが 萌え出る春に なったなあ

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2020年 万 葉 集 季 節 の 和 歌 1月 睦月(むつき)の万葉集 新しき 年の初めの 初春の 今日降る雪の いやしけ吉事 大伴家持 現代語訳 新しい 年の初めの 正月の 今日降る雪のように もっと積もれ良いこと