河原文翠の日々是好日

降っても 照っても 日日是好日。泣いても笑っても 今日が一番いい日。

栄枯盛衰

  
                                       四 字 熟 語


                                   栄枯盛衰 (えいこせいすい)
                                 

       栄枯盛衰は世の習いとか。 人も会社も例外ではない。
栄えたり衰えたり、繁栄と衰亡は交互にやってくる、これが歴史の流れらしく、この様子を栄枯盛衰という。これは仏教の考え方と思われるが、経典には生者必滅とある。生ある者は必ず死ぬ、この事実は誰も曲げられない。

 

また経典には盛者必衰という四字熟語もあって、これは『平家物語』 の「沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす」の有名な冒頭でおなじみ。盛んなる者は必ず衰えるという考え方は、栄枯盛衰と共通する。 『平家物語』はこの句の前に、「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」。学生時代にはただ読みすごしていたこれらの言葉が、年齢とともに実感を増すのではなかろうか。

 

老荘思想でも、「物壮則老、是謂不道」の一句がある。壮は盛に通ず、壮者必衰といってもいいだろう。また、「兵強則滅、木強則折」という句もあって、これも強なる者、盛なる者がいずれ衰え滅びることを喝破したものである。