河原文翠の日々是好日

降っても 照っても 日日是好日。泣いても笑っても 今日が一番いい日。

「立秋」


                   二十四節気立秋」。
                      自然の風や水で涼を呼ぶ先人の知恵

8月8日は「立秋」。二十四節気のひとつで、この日から立冬の前日までが暦の上では秋となります。立秋以降の暑さを「残暑」といい、「暑中見舞い」も「残暑見舞い」に変わります。そして七十二候では8日から「涼風至(すずかぜいたる)」に入ります。涼しい風が吹き始める頃という意味ですが、とにかく猛暑が続いているので全くピンときませんね。
本来であれば、朝晩吹く風に少しずつ涼しさが混じるのを感じ、空を見上げれば、うろこ雲や鰯雲が、移ろう季節を知らせてくれるころ。「暦の上ではもう秋か」と感慨にふけりたいところです。でも今は、夏バテ予防、熱中症予防もしっかりとして、体調管理に気をつけながら秋の兆しを待つばかりです。

さて、エアコンも扇風機もない時代、人々は高温多湿で蒸し暑い日本の夏を乗り切るために、自然の風や水を使って上手に涼を呼び込んでいました。異常気象の中ではそれこそ「焼け石に水」かもしれませんが、工夫のひとつかもしれません。
日差しを除けるけれど風は通すすだれやよしず、風に揺れる風鈴の涼しげな音色。たらいに水を張って水浴びをしたり、スイカを冷やしたりすると子どもたちは大喜びでした。夕方になれば打ち水をして暑さを和らげ、団扇や扇子で仰ぎながら夕涼み。そんな夏の風物詩を懐かしんでいます。

 

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