七十二候 「菖蒲華」。
06/26 から七十二候の「菖蒲華(あやめはなさく)」です。
あやめの花が美しく咲き始める頃。この菖蒲(あやめ)とは、端午の節供に用いる菖蒲(しょうぶ))ではなく、花菖蒲(はなしょうぶ)のことです。
花菖蒲が、園芸植物として盛んに改良され、多くの品種が生まれたのは江戸時代。大輪から小輪、多彩な色や形の花菖蒲は人々に大人気で、江戸の堀切周辺(現在の東京都葛飾区堀切周辺)には、さまざまな品種を集めた菖蒲園がたくさんできました。現在の「堀切菖蒲園」もそのひとつで、江戸時代から観光名所として「江戸百景」にも数えられました。
野生の「野花菖蒲(のはなしょうぶ)」を原種として改良された、国産の園芸植物。
葉が菖蒲に似ていて 美しい花が咲くことから「花菖蒲」と呼ばれています。
よく開催される「あやめ祭り」の ”あやめ”とは、この花菖蒲のことを指すことが多いのですが、昔の人が花菖蒲とあやめを間違えて、祭りの名前にしてしまったらしい。(ただでさえ見分けにくいのに、よけいにややこしくなりますね)
花菖蒲の花言葉は、「うれしい知らせ、心意気」です。
泉鏡花は、「わが恋は、人とる沼の花菖蒲(はなあやめ)」と詠んでいます。