河原文翠の日々是好日

降っても 照っても 日日是好日。泣いても笑っても 今日が一番いい日。

奇々怪々


                                   四字熟語


                          奇々怪々 (ききかいかい)


 「奇妙な話だね」とか、これは「奇怪な事件だ」とか、奇妙、奇怪という表現は会話でよく使う。それを強めて奇々妙妙奇々怪々という四字熟語がある。奇妙と奇怪がダブルになるのだから、常識では考えられない、非常に珍しくまた怪しく不思議なさま、両者ともそんな意味で使われる。

どちらかといえば、奇々怪々の方が一般の人に馴染み深く、「ウチの亭主ときたら、女房のあたしにも理解できない奇々怪々の行動をしているようなんで」と私立探偵のところに調査依頼に来た奥さんがいるとか。世の中のこが全てが常識で割り切れると思っている人は少ないが、常識外の出来事が多発する現代なればこそ、奇々怪々という言葉も決してオーバーではない。

奇怪千万という言い方になると、むしろ時代劇の世界であろう。奇々怪々の事件などにあたった目明かしが、「まいったね、こんな奇怪千万な話は、あっしにもわからねぇ」と首をかしげる場面はテレビでもよく見る。ちなみに、夏の代名詞でもある“怪奇ドラマ”の怪奇も奇怪と同意で、怪しくて不思議ということだ。