四 字 熟 語
小 心 翼 々
サラリーマン社会には、この手の弱気者が多いと聞くが、果たしてどうだろうか。
気が小さくていつもビクビクおどおどしている臆病な男たちをからかって、小心翼々とバカにする。これが普通の使いかただが、本来この言葉は中国古典中の古典である 『詩経』 に出てくる。細かいことに気を配り、敬いの心を持って慎み深くする意味に使われていた。
そして小心には、慎み深く控えめという意味と、臆病である意と二つある。翼翼も、盛んである、また敬い慎むの意があって、小心翼々は必ずしも悪いイメージではなかったのに、我が国では少なくとも揶揄と皮肉の評価の低い言葉となってしまった。なお、小心欲欲とか小心浴浴と書く学生がいるので注意。
中国人は、“小心”の二文字を見たら、注意と受け取る。危険な場所にこの立札をよく見かける。ついでに、、“耐心” とは我慢強いことだ。東京の中華料理の店で、“放心”飯店というのがあって、日本人にはなんとなく意味不明だが、これは心を解放させる、つまり安心できる店という意味で、放心状態とは全く違う。