四 字 熟 語
判官贔屓 (ほうがんびいき)
判官はハンガンとも読むので、ハンガンビイキと発音する人が多いが、本来はホウガンビイキ。もっとも最近はハンガンビシキ派のほうが多数とみえ、五月蠅く言わない。
判官源義経が薄幸のの悲劇の主人公だったことから、弱者や不運な人に同情し、味方する庶民的感情をホウガンビイキと言う。
大衆の心理は面白いもので、負けるとわかっている勝負でも弱い方に声援をおくり、万年最下位のような弱小チームでもファンは多い。意地悪な見方をすれば、これは優越感の裏返しかもしれない。ところでハンガンビイキでもいいし、ホウガンビイキならなお物知り風でいいと思うが、どちらも許すという風潮が日本語の平易化をうながしているようだ。
例えば、早急はソウキュウでもサッキュウでもいい。じゃ奥義はどうだろう。これもオウギと読むところ、今はオクギでも通用するし、実はどちらも正しい。