河原文翠の日々是好日

降っても 照っても 日日是好日。泣いても笑っても 今日が一番いい日。

七転八倒


                                四 字 熟 語


                                  七転八倒 (しちてんばっとう


七へん転んで八度倒れる。すなわち苦痛のために転げ回って苦しみ藻掻くさま、これが七転八倒だ。七転は七塡とも書いたが、発音はシチテンまたはシッテン。「胃痛で七転八倒の苦しみを味わったよ」という使い方が普通である。年配者の会話にはよく出てくるが、若い人はこういうオーバーな表現が苦手とみえ、使いたがらないようだ。会話そのものがダサイ感じになるのかも。

 

形は似ているが意味はかなり違う七転八起という四字熟語もある。これはシチテンハッキまたはナナコロビヤオキと読み、七たび転んで八たび起きること、すなわち何度失敗しても挫けずにまた立ち上がり努力を続ける意味になる。

 

彼の人生は七転八起の連続だった、というような苦労と不運の主が私のまわりにもいるが、転んでは起き、起きては転びの連続だからといって、転ぶ回数が七回で起きる回数が八回というわけでないのは勿論だ。七と八を重ねることで回数の多さを強調したものだから、数にこだわる必要は全くない。  七転八倒も七転八起も。