四 字 熟 語
品 行 方 正
こういう褒め方をされて、嬉しいかどうかは人によって差がある。方正は正しくきちんとしていること。態度、行いともに道徳にかなっているような人を評価して、品行方正というが、昔は文字通りそれが褒め言葉であった。
今はかえって、真面目すぎて面白味がないという見方もあるくらい、品行方正には堅物、世間知らず、人間味欠如などの一面がともない、むしろ世の中の裏表がわからない融通のきかないマジメ人間をからかう時などにも、「あいつは品行方正で話がわからん」と冷やかしの表現を使う。品行方正であって悪いわけはないのだが、それだけじゃ世の中通用しない、もう少し人情の機微に通じないと、つきあいにくい、というわけだ。
不謹慎な話だか、品行方正の亭主じゃつまらない、不倫(浮気)ぐらいする甲斐性が欲しい、と煽動していた評論家が居たが、笛吹けど亭主踊らず、現実には品行方正の亭主族がこの頃多いらしい。(小生も、その一人ですが………)
学校では今でも、「品行方正、学業優秀」なんて賞状を授与するのだろうか?