河原文翠の日々是好日

降っても 照っても 日日是好日。泣いても笑っても 今日が一番いい日。

才子佳人


                                    四 字 熟 語


                                         才 子 佳 人   


男女が結婚にふみきる場合、これが才能豊かな将来性のある青年と美しい女性であったら、これはもう申し分ない。このような好一対の男女の取り合わせを、才子佳人という。

結婚披露宴のスピーチでは今なおこの言葉が好まれるようで、年配の上司などか、「ご両人はまさに才子佳人を得たりとというカップルでございまして」と褒める。新郎新婦がさほどの才子でなく、さほどの佳人でなくても、そこはそれお目出度い席の御祝儀ゆえ、参会者はこれを許して違和感を持たない。新郎はみんな才子、新婦はみんな佳人といっておけば、これまでは無難だった。

あまりに多用されすぎたせいか、最近では才子(才知や徳の備わった人)、佳人(みめうるわしい女性)の本来の意味が薄れ、単に似合いのカッブル、若い男女、という程度の意味になってしまったようだ。善男善女(本来は、仏教に帰依した男女) と同じ使われ方と思っていい。現代では、佳人より才媛のほうがよく使われる。