四 字 熟 語
二 束 三 文
これを二足三文と書いたら試験では通用しないかも。二束三文が正しい。二束で僅か三文にしかならないという意味だが、語源的には江戸時代の金剛草履が二足で三文だったことに由来し、古くは二足と書いていた。その後二足を二束と書く様になって今はこれが普通。
二束は束(たば)が二つだから数の多いこと、三文は値段が非常に安いこと。投げ売りや超バーゲンの場合に、「えい、二束三文の叩き売りだ」という。「おやじの蔵書を全部売ったけど、二束三文だったよ」と使えば、古本をたくさん売ったのに期待以下の超安値でがっかりした、ということになる。
かつて大学生に□を漢字でうめる問題の解答を見た処、□束□文を一束百文と書いたり、□拝□拝を三拝六拝、また□世□代を二世三代という珍回答に笑ってしまった。 □世□代はもちろん一世一代(人間の一生のこと) が正しいが、二世帯同居とか二世帯住宅、三世帯住宅という活字を新聞雑誌で見るあまり、ついミスしたのであろう。