河原文翠の日々是好日

降っても 照っても 日日是好日。泣いても笑っても 今日が一番いい日。

虚心坦懐


                                     四 字 熟 語


                                        虚 心 坦 懐

           心はどこまで開くか、どこまで無にできるか

虚心は心を虚しくすること、坦懐は気持ちが平静で大らかであること。虚心坦懐とは、心にわだかまりがなく気持ちが素直でさっぱりしている、こんな感じてある。虚心坦懐に話し合おうといえば、先入観を持たずこれまでの経緯によるこだわりやわだかまりを捨て、心を開いてざっくばらんに話し合おう、ということ。

人間これがなかなか出来なくて苦労する。こちらが虚心坦懐にになっても、相手がそうなってくれるとは限らないし、果たして相手が虚心坦懐なのかどうか、こちらも計りかねて虚心坦懐になれなくなってしまう。人どうしの話し合いは、他人であれ親族であれ、心を完全に開き心を空っぽにして相対することが困なため、時にどうにも難航する事がある。

さらに突き詰めてみれば、虚心坦懐なんて心境が果たして人間に可能なのだろうか。中にはそういう徳のある人もいなくはないが、ほとんどの凡俗の徒はまず虚心坦懐になれといわれても無理だ。無理だからこそこの四字熟語の存在理由がある。駆け引きと利害の対立ばかりの人間関係は見苦しい限りだ。

 

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