河原文翠の日々是好日

降っても 照っても 日日是好日。泣いても笑っても 今日が一番いい日。

姉さんかぶり

 

                                     昭和のあの頃


                 過ぎ去った遠い日々に、思いを馳せる。
                      それによって、心に喜びを感じさせる。
                      不安なコロナ時代、良かったことを考えながら。


                その38   姉さんかぶり

f:id:bkawahara:20210518091050j:plain

 

 


あねさん‐かぶり【姉さん被り】 とは、
女性の手ぬぐいのかぶり方の一つ。手ぬぐいの中央を額に当て左右の端を後頭部へ回し、その一端を上に折り返すか、その角を額のところへ挟むかする。あねさまかぶり。

 

「姉さんかぶりは、看護師さんの白衣と同じ。さあ仕事と思うと、手が自然に手拭いに伸びていましたよ。埃を避ける目的は当然として、やらなくてはいけない主婦の辛い仕事に対する“勢いづけ”みたいな意味もあったかねえ。」とは、超高齢の縁者の弁。
郷愁を語る時、その郷愁の多くを生み出してくれたのは、姉さんかぶりの女性(主に母) だったと気付く男性は多いと思う。

 

掃除はもとより、洗濯、裁縫、綿入れ仕事………と、家事全般に頑張る“主婦の勤労着”とでも言うべき「姉さんかぶり」。その姿を見るにつけ「ああ、働くお母さんっていいな」 ………みたいな気持ちが無意識の中で、誰の心にも蓄積されたと思う。
令和の現代、お母さん、お嬢さんが「姉さんかぶり」はしませんねぇ。