河原文翠の日々是好日

降っても 照っても 日日是好日。泣いても笑っても 今日が一番いい日。

 旧態依然

   
                                     四 字 熟 語


                                    旧態依然 (きゅうたいいぜん)


    旧体依然と書く人も増えてきたが、やはり旧態のほうがイメージが湧く。   昔のまんまの古い状態が長く続いて一向に進歩発展する様子が見られないこと。これが旧態依然である。従って褒めているわけではなく、それじゃダメだよ、何とかしなさい、と批判していることになる。どんな時代にも、どんな状況にも使える便利に言葉の一つだ。

 

「あの会社は旧態依然で時代の変化についていけない、いずれ倒産だよ」などと他を批判していたら、「おい、我が社こそ旧態依然じゃないか。リストラ(事業経営の再構築)をしろ」と社長にカミナリを落とされた役員がいた。役員ぼやく、「社長の考えが旧態依然なのに、なにがリストラだ」。つまり旧態依然は居心地もいいし、無難でもあるから、当事者にとってはけっこう好都合なのである。

 

若い人たちは同じような意味で、マンネリを使う。マンネリと旧態依然はかなり違うが、「毎日同じことの繰り返しだ。こんなマンネリ飽きちゃった」という愚痴は、「旧態依然たる宮仕えの生活に飽きた」と言い換えても、さほどおかしくはない。