四 字 熟 語
一 罰 百 戒
見せしめに一人の悪人を処罰し、他の百人が罪を犯さない様な戒め、これが一罰百戒である。本来なら百人全部すなわち大勢を罰すべきだが、いたずらに罪人を作るよりむしろ自戒させ犯罪に走らぬ様な脅しのために一人を罰するわけだから、生け贄になった代表選手(?)はたまったものではない。
身近な話では交通違反の取り締まりや公務員の汚職摘発などが一罰百戒に近いと思うが、早トチリのOLが「これ、ひょっとして×一のこと?」と言ったのには驚いた。「離婚一回がバツイチでしょう、もう男にはこりごりで結婚したくないという重い戒めの言葉が一罰百戒ね」、この珍解釈は受けを狙うジョークだったが、現代女性の日本語感覚にはついていけない。
一罰をひっくり返してバツイチと読み、めしのことをシーメ喰うか、本物をモノホンという逆さ言葉のほかに、ケツ出した、オカマ掘られた、ナンパされた、イッパツやったなど男顔負けの乱暴な会話はただ恐れ入るばかり。親のことを「てめえ、バカヤロー」と怒鳴りつける娘もいる。