昭和のあの頃
過ぎ去った遠い日々に、思いを馳せる。
それによって、心に喜びを感じさせる。
不安なコロナ時代、良かったことを考えながら。
その43 縁台将棋
縁台将棋(えんだいしょうぎ)は、夕涼みがてらに縁台で指す将棋のこと。転じて、下手同士が打つ将棋のことをさす。縁台に将棋盤を出して将棋を指すこと。
昔は縁台に二つ折れの将棋盤、一枚ものの将棋盤、縁台に升目を掘って墨汁を流し込んだもので将棋を行なっていた。これは隣近所の付き合いも関係している。しかし、現代は少しずつ死語になりつつある。将棋大会や将棋クラブと異なり、気軽に指すことができることから庶民に人気があった。
指し手の棋力は低いことが多く、アヒル囲いなど特定の戦法・囲いが多用されるなどの特徴もあり今日ではあまり上手でない将棋の代名詞ともなっている。
おもに夏の夕方に縁台と将棋盤を庭先や路地に出して将棋を指す。ビールを飲みながら指すことも一般的であり、ほとんどの場合は夕涼みを兼ねている。路地で指す場合には通行人が観戦し、通行人をも巻き込んで熱中する姿も見られた。また銭湯で湯涼みを兼ねて指されることも多かった。