河原文翠の日々是好日

降っても 照っても 日日是好日。泣いても笑っても 今日が一番いい日。

越中ふんどし

 

                                  昭和のあの頃


                 過ぎ去った遠い日々に、思いを馳せる。
                      それによって、心に喜びを感じさせる。
                      不安なコロナ時代、良かったことを考えながら。


             その42     越中ふんどし

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越中ふんどしとは、ふんどしの一種。長さ100cm程度(3尺)、幅34cm程度(1尺)の布の端を筒に縫い、その筒に紐を通した下着である。一部ではクラシックパンツ、サムライパンツとも呼ばれている。医療用の下着であるT字帯も越中褌の一種。禊(水行)の時に使われる場合が多い他、一部の裸祭りでは六尺褌に代って、こちらが使われる場合がある。その着装法は、『守貞漫稿』によれば、「紐を通したる方を背にし、紐を前に結び、無レ紐方を前の紐に挟む也」という。

 

軍隊で支給された下着(官給品)であったことで全国に普及する下着となった。十代の少年が入校する陸軍幼年学校(13歳)や海軍兵学校(17歳)でさえ、入校したら、「娑婆っ気」を抜く目的で、下着を含めて一切の私物は自宅に送り返すように指導し、入校者に下着として白い越中褌を支給した。軍隊組織において、制服を始めとして、下着まで統一することで個性を否定して規律を維持する必要があったからである(現在でも軍隊では下着まで統一している国が多い)。

 

1965年(昭和40年)に肌着の自社ブランドを立ち上げた三越が、高級感を持たせるためや女性が代理購入する場合でも恥ずかしくないように越中褌クラシックパンツ」と命名して販売したため、他の百貨店などでもそう呼ぶようになったとの説がある。
2005年(平成17年)4月13日にテレビ番組『トリビアの泉』で取り上げられたことがきっかけとなり、翌日の銀座三越ではふんどしが午後3時で在庫100枚が完売、その後3日間で例年の1年分の約150枚、6月中旬までに例年の10年分1500枚、9月には5000枚までに売り上げが達し、買い求める女性客が目立つようになったことがあった。