河原文翠の日々是好日

降っても 照っても 日日是好日。泣いても笑っても 今日が一番いい日。

蝿取りリボン


                                      昭和のあの頃


                過ぎ去った遠い日々に、思いを馳せる。
                     それによって、心に喜びを感じさせる。
                     不安なコロナ時代、良かったことを考えながら。


             その27        蠅捕りリボン

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蠅捕りリボンは、あくまで蠅を駆除対象とするが、実際には小型飛翔性昆虫を区別なく捕らえる。否定的言い回しをするなら、害虫以外も捕らえてしまう。
世界には平紙の形状(シート形状)のものを始めとして様々な蝿取り紙がある。

 

日本では、蝿取りリボン、リボン蝿取りとも呼ばれるリボン状の吊り下げタイプが開発されて以降、このタイプが蝿取り紙の形状として独占的なものとなった。英語では "fly ribbon(日本語音写例:フライ リボン)" と呼ぶこのタイプは、天井など高所から広い空間に垂れ下がるように吊るすことで、そういった場所に留まりたがる飛翔性昆虫の習性を利用して捕らえる。

 

主にロジンと油(ひまし油など)などを原料とする粘着性の強い粘性を持った液体がシートに塗布されており、これに接触した昆虫など小動物がベタベタ粘りつくことで捕らえられる。これは所謂接着ではないため、揮発性の高い溶剤が乾くことで固化しないようになっており、概ね塗布された液体の面が出ている限りは対象を捉えることが出来るが、大抵は(大量の虫が貼り付いている状態は見た目の上でも衛生的に見えないなどの事情で)ある程度の期間が経ったら新しいものに交換される。

 

強い粘着力を持つため、人や動物が誤って触れると容易に取れなくなるので注意が必要である。また、風が吹き抜ける場所では埃や葉屑などのゴミが付着して機能が早期に低下することにも留意しなければならない。