河原文翠の日々是好日

降っても 照っても 日日是好日。泣いても笑っても 今日が一番いい日。

闘病記-2


闘病記-2


やっと手術の日が来ました。
その前に、大事な局部の剃毛と尿の管を挿入されました。病院という所は、「人間の尊厳」を完全に無視する場所だと改めて認識させられた瞬間でした(泣)

 

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手術は局部麻酔で痛みは全く無かったのですが、顔の上にフードというか覆いを掛けられたため何にも見えず声しか聞こえません。主治医の執刀ですが、ペースメーカーの技術者の立ち会いで、「この最新の機種は初めてなのでよく解らん」という医師の声に、メーカー側が色々と指示を出している始末です。時間もかなりオーバーしている様ですが進みません。挙げ句の果てに笑い声での会話が始まり小生ブチ切れました。

 

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「ヤブ医者、真面目にやれっ」と怒鳴りつけた処、やっと静かになりました。患者を「物」としか見ていない姿勢には、体が動ける状態であれば殴り倒したい衝動に駆られました。術後は、重い口調で簡単な説明だけでしたのは「センセイと呼ばれる人間には怒鳴りつけられる経験が無い」証左だと実感しました。その後、病室への回診などは全く無く看護師さんを通しての伝言だけでした。そこで退院の際に、「術後の経過が思わしく無かったら、ウチの若い者がお礼に行くからな。」と念押しをしておきました。

 

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入院生活の唯一の救いは、明るい若い看護師さん達でした。この気難しいジジイにも、優しく接し看護してくれたのは感謝の一言です。ある看護師さんとの会話で「剣道」の話になり、彼女が高校時代に剣道に熱中し三段とのことで、小生が六段教士だと言うと病状が回復したら一度稽古をつけて下さいと望まれました。楽しみです。

 

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僅か11日間の入院生活でしたが、今振り返って見ると産まれて初めての入院は貴重な体験でした。点滴が終わった時・尿の管が抜かれた時・心電図のセンサーが剥がされた時の喜びを懐かしく思い出しています。その後の経過は順調で、人並みの生活を送っていることを付け加え拙い闘病記を閉じたいと思います。