四 字 熟 語
頑 固 一 徹
頑固も一徹もそれぞれ熟語として通用するが、これを重ねればさらに強調され、他人の意見などには耳も貸さず自分の意見や考え方、やりかたをあくまで押し通すことを頑固一徹という。どちらかといえば、わからずや、ひとりよがり、非社交的、妥協も協調も許さない勝手者、扱いにくいエゴイスト、やや風変わり人、そんなイメージがダブって、このタイプはつきあいにくく敬遠されるのが現代の傾向である。
それだけにドラマや小説の主人公としては面白い。特にこういう老人は洋の東西を問わずヘンな人気を博するが、身近にいる者にとっては迷惑な話で、「ウチのおじいちゃんには困ったもんだ」ともてあまされ浮き上がるのがオチではなかろうか。
その証拠に、頑固一徹に輪をかけて救いがたいのが頑迷固陋で、これは頑固なだけでなく見識も視野もせまくて物事の正しい判断が出来ない意味だから、パロディにしてわざわざ頑迷古老とも書く。歳をとったら頭を柔軟にし順応性をもっと持ちたいものだが、そうはなれないものが人間らしい。