四 字 熟 語
丁 々 発 止
テレビのトーク銀組でも、出演者たちが真剣に議論をたたかわせている様子は、見ていても気持ちがよく好感が持てるものだか、こういうやりとりを丁々発止という。元は刀で互いに激しく斬り合う音、またはその様子をこういった。発止は発矢とも書くし、丁々は打々でもいい。「朝の会議はすごかったね。社長と専務が丁々発止渡りあってさ」という使い方がポピュラーである。
この反対に近いやりとりが、愚問愚答の繰り返し、隔靴掻痒のもどかしさ。愚問愚答は読んで字のごとし、つまらない質問とくだらない回答、つまりはお粗末きわまる問答のことだ。国会中継で見られる予算委員会のやりとりなどこの傾向がある。
隔靴掻痒は会話ではよく使うが、書くとなると至難の業で、私なども正しく書く自信がない。靴の上から足のかゆいところをかいたってどうにもならない様に、物事が思うように運んでくれなくてもどかしいこと。議論がどうにも噛み合わず歯がゆくて腹が立ってくる感じか隔靴掻痒である。