河原文翠の日々是好日

降っても 照っても 日日是好日。泣いても笑っても 今日が一番いい日。

多情多感


                               四 字 熟 語


                                     多 情 多 感 


青春時代は誰も多情多感である。そうでない人が居たら不幸だというしかない。
感情が豊かで物事に感じやすい、そういう一時期を過ぎてみんな大人になっていく。
大人になっても多情多感であり続ける人も少なくないが、たいていの人は薄情鈍感になるようだ。それはそれで良いのではないか、と思う。

 

意地悪くいえば、多情多感が行き過ぎると、その場その場の感情のおもむくままに流されて自分を失ってしまう状態にもなるわけで、コントロールのきかない気まぐれプッツン症にも通じる。歳をとってこれじゃ周囲に迷惑をかけるから、多情多感はやはり若さの特権であり青春の代名詞と言っておこう。

 

類似語として、多情多恨がある。これも物事に感じやすく恨んだり悲しんだり感情表出が豊かな人のこと。多情仏心はそういう中にも、薄情なことが出来ない仏心を持つ性質をいう。注意すべきは、“多情”の二文字だけの形容は男女関係で気が多い浮気な男、または女ということになって褒め言葉にはならない。