河原文翠の日々是好日

降っても 照っても 日日是好日。泣いても笑っても 今日が一番いい日。

三寒四温


                                 四 字 熟 語


                                       三 寒 四 温


立春を過ぎ、少しずつ暖かく春めいてくるさまを、三寒四温と優雅に表現する。
春を待つ心にこの四字熟語のいかに嬉しく響くことか。たしかにこの季節、寒い日が三日ほど続くと、あとの四日はやや暖かい、この繰り返しで春が近づく感じだから、会話にも文章にも三寒四温はしばしば使われる。

 

三という数字は正確に三回、あるいは三度という使い方も当然されて、孟母三遷(孟子の母が教育環境を考え、三度住居を移しかえた故事)などは正に三そのものであるが、冷汗三斗(冷や汗がしたたり出る)、一唱三嘆(詩文を読んで感嘆する)などは必ずしもそうではない。たくさん、たびたび、何回も、という意味だ。

 

三々五々は、あちらに三人こちらに五人と小グループが散財していることで、数を限定してしまったら正確ではなくなる。「三省堂」の由来である『論語』の「吾日三省吾身」(われわれ三たび我が身を省みる)の三省も、三度反省するという解釈、三つのことを反省するという解釈、そしてたびたび反省するという解釈もある。

 

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