昭和のあの頃
過ぎ去った遠い日々に、思いを馳せる。
それによって、心に喜びを感じさせる。
不安なコロナ時代、良かったことを考えながら。
その22 BCG
BCGは結核の予防接種です。
平成28年4月より、集団接種から個別接種に変わりました。
結核は、結核菌の感染で起こります。
わが国の結核患者はかなり減少しましたが、まだ2万人を超える患者が毎年発生しています。そのため、大人から子どもへ感染することも少なくありません。また、結核に対する免疫は母親からもらうことができませんので、生まれたばかりの赤ちゃんもかかる心配があります。乳幼児は結核に対する免疫が弱いので、発病すると全身性の結核になったり、結核性髄膜炎になることもあり、重い後遺症を残す可能性があります。
BCGは、髄膜炎や粟粒結核などの重症になりやすい乳幼児期の結核を防ぐ効果が確認されているので、1歳に至るまでに受けることとなっています。
また、標準的接種期間は生後5ヶ月頃から8か月となっています。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にBCGワクチンが有効だとする研究結果が報告されています。そのため重症化のリスクが高く、ワクチン接種歴のない人から接種を希望する声が上がっているようです。こうした動きに対し日本ワクチン学会は4月3日に、COVID-19にBCGワクチンが有効ではないかという仮説は科学的に確認されておらず、現時点では否定も肯定も推奨もできないとの見解を示しています。