河原文翠の日々是好日

降っても 照っても 日日是好日。泣いても笑っても 今日が一番いい日。

足踏みミシン


                                    昭和のあの


              過ぎ去った遠い日々に、思いを馳せる。
                   それによって、心に喜びを感じさせる。
                   不安なコロナ時代、良かったことを考えながら。


             その16     足踏みミシン

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足踏み式ミシンとは

1960年代までは人力のミシンが主流であった。足踏み式や手回し式などがある。足踏み式ミシンとは、人の足先の上下反復運動を回転運動へと変換する仕組みのもので、踏板・ピットマン棒・ピットマンクランクなどの機構を持つミシンである。(フットスイッチでオン・オフする電動ミシンではない。)

 

電動式ミシンの登場によって次第に使われなくなっていった。が、一旦足踏み式の熟練者になった者の中には、あえて電動ミシンを使わず、足踏みミシンを好んで使う人もいる。熟練者だと、足先の微妙な感覚などでクランクの細かい角度、クランクを停止させる位置まで自分の身体の一部のようにコントロールでき、針を望んだ位置でピタリと停められ、また足だけで逆回転に入れることもできるからである。

 

とは言え、それは熟練者の場合であって、慣れるまでがかなり大変で、初心者・中級者には電動ミシンのほうが簡単なので先進国ではほとんど使用されなくなった。だが、足踏みミシンは電気が不要なことが発展途上国内の電力供給のない地域での使用に有効なことが再評価され、NGOの努力などにより収集され、発展途上国の人へと無償で譲渡されることが行われている。