河原文翠の日々是好日

降っても 照っても 日日是好日。泣いても笑っても 今日が一番いい日。

経木(きょうぎ)


                                         昭和のあの


                  過ぎ去った遠い日々に、思いを馳せる。
                       それによって、心に喜びを感じさせる。
                       不安なコロナ時代、良かったことを考えながら。

 

                      その12  経木(きょうぎ)


経木(きょうぎ)

経木(きょうぎ)とは、薄い木の板である。材質は主にスギ、ヒノキが用いられる。通常は柾目で削られている。経木はその厚さによって、「厚づき(0.5mm~1.0mm)」、「薄づき(0.1mm~0.3mm)」、「会敷(0.1mm~0.05mm)」に分類できる。包装材としては「へぎ」と読む場合がある。

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経木は、仏教と共にインドから朝鮮を経て日本へ伝来したものであり、当初は経典を写す目的で用いられた。紙が高価な時代には記録媒体として用いられた。仏教行事においては、経木を五輪の塔の形に模し、塔婆の一種である経木塔婆、水塔婆として用いる。

 

日本では大和時代から使われてきた包装材であり、昭和30年代までは包装材料として一般的に使用され、マッチ箱の材料としても利用された。ポリエチレンやスチロールが広まったために衰退したが、現代でも駅弁の折箱として、鹿児島本線折尾駅にある東筑軒の「かしわめし」、山陽本線宮島口駅にあるうえのの「あなごめし」、東海道新幹線横浜駅などで販売される横浜工場産の崎陽軒シウマイ弁当などに使用されている。近年、殺菌・抗菌効果や使用後の堆肥化、バイオマス利用など、環境に優しい製品として再評価の動きがある。