河原文翠の日々是好日

降っても 照っても 日日是好日。泣いても笑っても 今日が一番いい日。

「師走」


     一年を振り返る「師走」
          永遠の象徴「橘」が色づく頃

 


12月の和風月名は「師走」。
子どもの頃は「先生も走るくらい忙しい時期」だから「師走」なのだと思っていましたが、実はこの「師」は本来「僧侶」のこと。昔は12月になるとどの家もお坊さまを迎えてお経を読んでもらったため、僧侶が忙しく東奔西走するので「師馳す(しはす)」となり、それが変化して「師走」になったというわけです。

 

 

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また、12月2日から七十二候では「橘始黄(たちばなはじめてきばむ)」になります。橘の実が黄色く色づき始める頃です。橘は古くから自生している日本固有の柑橘類です。ミカン科の植物ですが、昔は柑橘類の総称として様々なミカン類を合わせて「橘」と呼んでいたようです。

 

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橘は葉が枯れることのない常緑樹で、永遠の象徴とされ、その実は「不老不死」の実として「日本書記」にも登場しています。その悠久性、永遠性が文化の永久性に通じることから、文化勲章のデザインに採用されたといわれています
因みに、我が家の家紋は「花橘です。