河原文翠の日々是好日

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豊稔池ダム


豊稔池ダム


豊稔池ダム(ほうねんいけダム)は、香川県観音寺市にある現存する日本最古の石積式マルチプルアーチダム。2006年(平成18年)、国の重要文化財(建造物)に指定されています(指定名称は「豊稔池堰堤」)。

 

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ダム補修工事により上流部はコンクリート補強されているが、下流部には当時の古い石積みが現存しています。多連式アーチダムとしては、宮城県仙台市大倉ダム(二連式)を含め、全国に二つしかなく当時米国で最新技術であったマルチプルアーチが適用されるなど土木史、ダム技術史を語る上においても貴重な建造物と評価されています。

 

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ダムによって形成された人造湖は豊稔池として2010年(平成22年)3月25日に農林水産省により「ため池百選」に選定されました。また湖畔には「豊稔池遊水公園」が整備されています。田植えの時期に行われる地上30メートルの堤からの放水や、ユル抜き行事(毎年7月中旬から下旬)の際には、そのヨーロッパの古城を思わせる概観と勢いよく流れ出る放水の絶景に多くの観光客が訪れます。

 

 

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阿讃山脈を分け入る柞田川上流に「豊稔池堰堤」があります。長い年月の風雨にさらされた堰堤は、まるで中世ヨーロッパの古城を思わせる偉容と風格があり、四季折々に見事な景観を見せてくれます。大正15年に起工、昭和4年11月の竣工後、80年近く経過した今でも約500haの農地の水がめとして活躍しています。

先日初めて訪れました。当然ですが放水やユル抜きなどは行われておらず、水は流れていませんでした。その代わり堰堤の下部に接する事が出来るなど珍しい体験が楽しめました。